2013年6月議会 質疑

○質疑

◎ 報告第17号 箕面都市開発株式会社経営状況報告の件

ただいまの箕面都市開発(株)経営状況の報告に関し、簡潔に質疑をおこないます。
同社の経営については「出資者及び債権者として、また特別調停の相手方として」、「引き続き指導・監督を徹底していく」という市の立場であると認識しています。そこで事業報告書にある「会社の現況に関する事項」の「事業活動」について、2点お尋ねします。

1点目は、サンプラザビル管理業務の長期修繕計画の進捗についてです。
昨年も、同じ質問をさせていただきましたが、その時は昨年5月、6月に同ビルの運営管理委員会や区分所有者集会において、長期修繕計画の策定に関する提案がなされ、承認されたと伺いました。
そして計画策定が進められていきます、というご答弁をいただいております。
それから、1年が経ちましたので、長期修繕計画策定のその後の進捗状況をお伺いします。

また、長期修繕計画作成業務発注仕様書がいつ作成されたのかも、併せてお答えください。

長期修繕計画は、作成の目的、計画の前提等、計画期間の設定、推定修繕工事項目の設定、修繕周期の設定、推定修繕工事費の算定、収支計画の検討、計画の見直し及び修繕積立金の額の設定に関する考え方を示すことが必要と、国土交通省のガイドラインに示されています。
その意味で当年度には大規模な改修を実施したとありますが、このような改修は、そもそも長期修繕計画に位置付けられ、見直しをかけながらおこなわれるべきものではないでしょうか。
長期修繕計画なき大規模改修の実施など、本来、あり得ないことですが、配布されています、この第36期の事業報告書には「長期修繕計画の策定準備」としか書かれていないため、お尋ねするものです。

2点目は、同社の統括部まちづくり事業課の事業として報告されている箕面文化・交流センターの運営管理事業について、質問します。

当センターの運営・管理は箕面都市開発(株)が箕面市から指定管理者として指定を受け、おこなわれています。

当年度の4月から4階の和室が音楽スタジオの増設という形でリニューアルされています。これで4階のフロアは会議室2室と、音楽室5室になりました。

4階の会議室は駅近くで20〜30人程度の会合に活用できるため、非常に重宝しています。

音楽室の利用はおおむね好調であるとのことですが、その反面、音楽室の音が外に漏れ、騒音となっています。会議室利用者からは「講師の声が聞き取れないくらいうるさい」という苦情が出ていますが、一向に改善されていません。事業報告書では、音楽室の増設を含め「安定的な運営を行った」とあり、事業収入も若干増えたようですが、一方で会議室ご利用者には、適切な環境が保障されていません。

この音楽室の騒音問題はかねてから指摘され、改善策が懸案事項となっていました。

にもかかわらず、このような事態が改善されないばかりか、改善課題の俎上にものぼっていないということに違和感を覚えます。事業報告書では「安定的な運営」と自己評価されていますが、課題の部分には触れられず、市民サービスの低下につながっている問題がなおざりになっています。収益性だけを追及するのではなく、市民活動の促進、文化交流が、まちの活性化に繋がるという視点で臨んでいただきたいと願います。

改修工事については市にも責任があります。文化・交流センターの運営管理事業は、同センターの活性化にも大きく関わってくるため、箕面都市開発(株)と市がどのように連携し、問題解決を図るのか、市の見解を求めます。

その他の窓口業務でのトラブルや苦情もよく聞きますが、指定管理者としての評価については、別の会議の場が設定されていますので、この場で多くの質問は差し控えたいと考えます。
以上、2点の質問に真摯にご答弁いただきますよう、お願いいたします。

 


■再質問

ただいまのご答弁につきまして再質問いたします。

まず、2点目にお答えいただいた音楽スタジオについては、「多少の音漏れ」程度ではなく、「騒音」状態であり、会議室内の声が聞き取れなかったと聞いています。また、「苦情があれば」「その都度注意喚起を行う」とのことですが、そのような説明を会議室ご利用者に事前にお伝えしていたのか、など疑問点が多々あります。

あるいは、音楽スタジオの設計・工事に問題がなかったのか、ということの検証は行われているのか、など文化・交流センターの管理・運営事業について、指定管理者である箕面都市開発(株)にお任せになっていて、市のチェック機能が働いていないのではないでしょうか。今のご答弁を伺っている限り、何度お尋ねしても、同じ回答しか返ってこないように思われますので、この場では、問題提起としておきます。

さて、1点目の長期修繕計画にかんする質問のご答弁についてですが、時系列的に確認をさせていただきます。

ご答弁では、昨年(2012年)6月の区分所有者集会において、当該計画の策定が決定し、その後、過去の修繕履歴を整理した。とのことでした。

しかし、箕面市と箕面都市開発(株)の間で毎月月末に行っている連絡会議の会議概要をみると、昨年3月29日の記録に(箕面都市開発釜A絡会議概要(平成24年3 月)、既に「長期修繕計画の策定に向けた準備について、これまでの修繕履歴が整理できましたので、今後、長期修繕計画の策定に向けた準備を進めていきます。」とあります。

ただ今のご答弁では昨年の6月以降に修繕履歴の整理をはじめたという内容でした。しかし連絡会の議事概要では、3月には整理が完了していたということなので、これは一体どういうことなのか、事実はどうなのか、説明を求めます。

さらに、「昨年7月に」「仕様書と同様の書類を作成したうえ、専門的なノウハウを有する数社の中から業者を選定し、昨年8月に委託契約を締結した旨、報告を受けています。」というご答弁をいただきました。

しかし、これについても同じく連絡会議の昨年8月23日の概要には 「(2)ビル・まちづくりの状況について」が記載されておりまして、次のようにあります。

「長期修繕計画の作成を数社に依頼したが、現在の管理委託会社以外の会社から作成できない旨の報告がありました。設立から30 年以上経過したビルに対し、責任をもった長期修繕計画が作成できないとのことです。施設担当者が下準備をして現委託会社に資料提供し、作成できるよう進めています。」

この委託会社とは、箕面都市開発(株)のことです。

ただ今のご答弁とはまるで異なる内容であり、連絡会議でわざわざ事実に反する報告をおこなう必然性がありませんので、こちらの会議概要の記述が事実であると考えられます。

つまり、本会議の場で、事実と異なる虚偽の答弁がなされた訳であり、これは議会を冒涜する行為であると言わざるをえません。一事が万事です。なぜ、本当のことをご答弁されないのか、理解に苦しみますし、当然のことながら看過できません。

今回の答弁に至った経過の説明と謝罪を求めます。この場での説明等が難しいのであれば、後日、議会できちんとご答弁がいただける、という確約をこの場でお願いしたいと考えます。

以上、再質問といたします。

 


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