2011年2月議会 質疑

○質疑

◎平成23年度箕面市一般会計補正予算(第1号)について

この補正は、震災被災者の方々の支援を行うためのものです。

まず初めに、このたびの東北関東大震災で多くのとうとい命が失われましたことに、深い哀悼の気持ちをささげます。また、被災された方々には心からお見舞い申し上げます。

既に大阪府の緊急援助隊として、早々に箕面市からも職員派遣が行われ、今もまた避難所支援として岩手県で2名の職員さんが活動されていると伺っています。現場で支援活動に当たられた、またはこれから向かわれるすべての職員の方々に敬意を表します。復興に向けて、また被災者の皆さんが一日も早く元気になられるために、私も頑張ってまいります。

今、箕面市民のだれもが、自分たちに何ができるのだろう、何かしないではおれないという気持ちでいっぱいだろうと思います。議会もまた、思想信条の違いを超えて、一刻も早く、そして粘り強い支援の輪を広げていこうと一つになっていると考えます。今こそオール箕面で腹を据えて臨んでいくことが、これからの大阪、関西、ひいてはこの国の復興にもつながることでしょう。そして、そのような取り組みは、同時に箕面の防災や安心で暮らしやすいまちづくりの前進にも役立つであろうと考えます。

そのような思いを込めて、以下の質疑をさせていただきます。

1点目に、長期支援体制に備えた組織体制について質問します。
3月18日、兵庫県を中心とした関西広域連合が、避難所ごと被災者を受け入れるという表明を行いました。阪神大震災での経験が生きているのだと思います。地震、津波に加えて原発被害を伴う未曽有の大災害であるため、避難、疎開が長期にわたるということが想定できます。この場合、被災者地域のコミュニティーのきずながなければ、たとえ安心な場所であったとしても、周囲とのギャップやサイバーズギルト、罪悪感などで孤立が進む場合などが想定できます。支援する側も、ただ受け入れるのではなく、さまざまな課題に配慮した長期の支援体制が求められているのです。

市は、そのようなことを視野に入れた支援体制、組織づくりをどのように検討されているのでしょうか。あるいは、これからどのように検討していくのでしょうか。また、例えばNPOも含めた支援プロジェクト等の立ち上げなどは、検討課題に上がっているのでしょうか。

2点目に、避難住民受け入れの謝礼について伺います。

1人1万円とした理由は何でしょうか。他市での例に倣ったのでしょうか。それとも、何かの基準があってのことなのでしょうか。ボランティアの謝礼についてとやかく言うつもりはありませんが、今後、長期での支援を行う中で、生活費支援などが必要になる場合も想定できるために、念のためにお尋ねするものです。

3点目に、避難住民の受け入れ態勢について質問します。

先ほども述べましたように、今回の震災被害は甚大です。それゆえに完全復興までは時間がかかると思われますし、被災者の方々が置かれている状況も多様であると考えます。どのような受け入れ態勢を準備することが被災者に寄り添いながらの支援となるのか、課題は多岐にわたります。

そこで、以下の質問を行います。

1、やはり速やかな受け入れが望まれますが、いつから受け入れ可能なのでしょうか。

2、即生活できるような体制が整備、検討されているでしょうか。

3、さきにも述べました被災者のコミュニティーのきずなに配慮した受け入れ態勢について考慮されているでしょうか。

4、医療、心のケア、就学などの準備はどうなっているのでしょうか。また、被災者の出身地である現地情報などを提供できる体制なども必要ではないでしょうか。

5、また、箕面市の特性を生かした受け入れ方があるかと思いますが、例えば障害者、障害児施策に取り組んできた箕面市だからこそ取り組めることがあるように思いますが、前向きな受け入れなどは検討されているのでしょうか。

以上、ほかにも課題はいろいろあると思います。全く文化や環境の異なる地域で暮らしていた、しかも想像を絶する体験をされた人々を受け入れるわけなので、受け入れる側にもさまざまな心構えが必要です。宝塚市の中川智子市長は、阪神大震災時のご自身がボランティア活動をしたときの当時の状況を振り返り、「これから病気になったり心を病んだりする人が出てくると思う。あのとき死ねばよかったなんてだれにも言わせない。そのための支援を国を挙げてするときだ。そんな支え合うまちづくりをしていきたい」と述べておられます。ワンポイントリリーフだけではない、現実に即した支援体制のあり方について質問いたしましたので、ご答弁をお願いいたします。


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