2004年9月議会 一般質問要旨
◎箕面市の今後の情報公開のあり方について
はじめに、1項目として箕面市の今後の情報公開のあり方についてお訊ねいたします。
私は箕面市の情報公開を推し進め、市民に開かれた市政にすることを中心的な訴えにすえて、このたびの選挙をたたかわせていただきました。
情報公開制度は市民の側に政治と行政を引き戻し、民主主義を大きく発展させるための大切な制度であると考えております。「箕面市公文書公開条例」が制定された当初はかなり画期的な条例であるとの評価があったことは承知しております。しかし、この画気的な制度も実りのある運用が為されなければ単なる絵に書いたモチになってしまいます。すでに制定から年月が経ち、のちに国が定めた法律と比べるともはや時代遅れの感があります。
残念ながらこれまでの箕面市におきましては、市民が情報公開を求めても肝心な箇所は墨でぬりつぶしてあったり、または「文書不存在」といったかたちで、開示されないということが多々ありました。このことで多くの市民が、落胆し、行政に対する不信感をいだき、ひいては市政に期待をよせなくなった、といっても決して過言ではないでしょう。
しかし、新市長は公約や所信表明のなかで「徹底した情報公開」を約束しておられます。市長の勇気ある決断に敬意を表し、期待をこめて以下4点の質問をさせていただきます。すでに先の代表質問においても同様の質問が寄せられ、重複する箇所があるかと思いますが、少し別の観点からの質問を私なりにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず、「行政文書」の中身についてお聞きします。箕面市では現在、「箕面市公文書公開条例」のなかで「公文書」とは供覧決済されたもの、という定義に基づき、原課で対応されております。そのため、「供覧決済されていない」文書類は「不存在」として市民には公開されません。1999年に一部改正された「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」のなかで「『行政文書』とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。」とに定義しています。このことから、職員の会議やそのための資料など公務にかかわる資料、業務上作成したものはすべて「行政文書」というかたちで広く開示すべきではないか、と思いますがいかがでしょうか?
つぎに、実施機関の枠組みについて、質問いたします。
「箕面市公文書公開条例の解釈と運用」にある「定義」においては実施機関の解釈のなかに「市が出資する法人等は、市とは別の法人格を有するものであり、実質的に含まれないが、市との係わりが深く、実施機関に等しい公共性を有する団体として、市の制度の趣旨に沿った対応を求めるものとする。」とあることから今後は実施機関の枠組みをもっと広めるなど再検討すべきではありませんか?
また、同様に第10条の開示してはいけない文章の制限を狭めるべきではないでしょうか?2号の「法人」について、第3セクターは一般法人と区別されるべきであると考えますがいかがでしょうか?
さらに、おなじく
第10条 第3号の 「意思形成過程に係わる情報」の扱いは「箕面市市民参加条例」の目的や解釈を十分に考慮すべきだと考えますが、いかがでしょうか?
◎男女協働参画に向けた市の具体的取り組みについて
続きまして、2項目に男女協働参画に向けた市の具体的とり組について質問をさせていただきます。
箕面市では男女共同参画の取り組みがこれまでどれくらいなされているのでしょうか。
2001年4月に第3期箕面市男女共同参画推進計画がスタートしています。5年間ですからもう3年半が過ぎております。今月5日には、女性問題懇話会が開かれ第4期の骨子をまとめたと思われます。本日は、その進捗状況はどうか?今後の課題をどう考えておられるか?について質問させていただきます。
推進計画は一読してなかなか立派なものです。20の課題、5つの具体的取組方針があります。
例えば、子どもたちへの教育と並んで、小学校での校長・教頭への女性の積極登用、中学校での女性教員への管理職試験受験の働きかけの必要がうたわれています。その実態についておうかがいします。
小学校校長・教頭の女性比率はどうですか?
中学校では管理職試験を女性教員が受けやすいようにどういう措置を行っていますか?
また私はひとり子育て支援を公約のひとつにしておりました。計画のはじめのほうにこれが出てきます。
母子家庭への就労支援策が充実しているようには、実際の母子家庭の方から聞いていないのですが、どういう就労支援策をとっているのかお教え下さい。
父子家庭への支援策を検討するとありますが、どのような支援策を実行されていますか?
また、男性に男女共同参画社会基本法や育児・介護休業制度の周知を図ることになっていますが、年間でどれくらいの啓発活動をされているでしょうか?
このように少し見ただけでたくさんの課題が出てきてキリがないのです。推進計画を一つ一つ読んでその進捗を点検し、より多く前進させる努力を行うことが今必要と考えますがいかがでしょうか?
さて、男女共同参画を実効ある形で進めるためには、市の主体的努力が必要です。
パパクウォータ制をご存知ですか?
箕面市職員にこれを優先的に導入してはどうかと思いますがいかがでしょうか?
私は男女共同参画にいっそう理解のある市長が誕生したことを大変心強く思うものです。ここでしっかり指導性を発揮していただきたいと考えます。
現在、女性の部課長の人数ならびに比率についてどう思われるでしょうか?
少なくとも半数に近づける努力を、4年間かけてでも行うべきかと思いますがいかがでしょうか?
また、大阪市の市長さんは御堂筋を作った人のお孫さんとうかがっています。どちらかというと旧体制のような方に見えますが、女性の大平光代助役を登用されました。
大平さんは女性であるというだけでなく、ご存知のように大変な人生の道のりを歩んで来られた方です。各地でお話をされているのを聞いてもしっかりした人生観と見識を持った方と感じます。箕面市に初の女性助役を登用することをご検討いただきたいと思います。それも女性であれば良いというものでもありませんので、男女共同参画をはじめ、いろいろな課題に優れた見識と実績のある女性を私たちも人選に協力いたしますので、ぜひ実現するように望みたいと思います。
◎昼間市役所へ行けない市民への行政サービスのあり方について
最後に、3項目といたしまして、昼間市役所へ行けない市民への行政サービスのあり方について質問いたします。
私は20数年間、会社員として働いてまいりました。民間で働いていますと、 なかなか仕事を休んで市役所に足を運ぶのが難しいという現状があります。昼間はたらく市民が、あるいは何らかの事情で平日の昼間に役所へいけない人々に対して、みな平等に行政サービスが受けられるよう、箕面市ではどのような配慮や取組みがなされているか、または今後、検討される方向にあるかについてお尋ねいたします。
市民課の窓口業務について、土曜日などに開設することを検討されているでしょうか?すでに茨木市や高槻市では実施されているようですがいかがでしょうか?
市民相談室やその他の各種相談窓口の開設時間・曜日についてはいかがでしょうか?例えば「女性のための面接相談」や「育児相談会」(パパママ教室)などは、現状では平日の1時から4時の受付となっています。これでは、せっかくの良い取組みも、多くの市民の方々に参加いただくことが叶わず、残念に思います。
◎最後に
私はある市職員の方から、市役所とは文字通り「市民の役にたつ所」だと教えていただきました。箕面市が今後、さらに「お人よしの市役所」となりますことを信じて、そしてそのために私自身も精一杯努力する決意でおりますことを申し述べまして、私の質問を終わらせていただきます。
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